物性データ

日本液炭は、炭酸ガスに秘められた可能性に果敢にチャレンジ。
独自の技術力でドライアイスの機能性と向き合っています。

炭酸ガスの状態図

  1. 沸騰線は液体と気体の相変化、昇華線は固体と気体の相変 化、溶融線は固体と液体の相変化を表します。
  2. 気体の炭酸ガスを圧縮・冷却すると液体になります。
  3. 臨界温度(31.1℃)を越えると圧縮しても液化しません。 なお臨界温度で液化を始める圧力(7.382MPa)を臨界圧力といいます。
  4. 液体の炭酸ガスを冷却していくと、−56.6℃、0.518MPaで固体になります。この時、固体・液体・気体の状態が同時に存在するので、この点を三重点といいます。
  5. 三重点未満の圧力では液体の状態は存在しません。したがって、大気圧では液体は存在せず、固体(ドライアイス)は直接気体に変わります。
  6. 通常貯槽や容器に充填されている液体の炭酸ガスは、沸騰 線上の状態にあります。したがってこれらを減圧すると、液体は沸騰を始めるとともに、温度が下がって行き、三重点を下回ると内部の液体は気体と固体に変化してしまいます。
出典:液化炭酸ガス取扱テキスト 平成18年5月改定

ドライアイス使用時は、人体への影響を考えて換気に注意

濃度(%) 影 響
0.04 正常空気中濃度
0.5 長期安全限界濃度(日本産業衛生学会勧告値)
1.5 長期間作業可能、この濃度以上で立入禁止(労働安全規則)
3.0 短期暴露限界(15分:米国産業衛生専門官会議)
濃度(%) 影 響
7.0 許容限界:15分程度で意識不明
10.0 整備機能不能:10分程度で意識不明
25.0 呼吸低下・麻痺等:数時間後に死に至る

高濃度の炭酸ガスを吸入すると人体に影響を与える恐れがあります。ドライアイスを使用する場合は換気に注意し、常に濃度1.5%未満になるようにしてください。

必要量計算法

ドライアイスの必要量は、次の計算式で求められます。

K = 保冷車・冷蔵貨車などの熱貫流率KJ/m2h℃ q = 果物・野菜が発生する呼吸熱量KJ A = 保冷車・冷蔵貨車などの伝熱面積m2 C = 比熱KJ/kg℃ △ T =( 外気温)-(庫内保持温度) W = 物品重量kg Hr = 輸送時間 630 = 1kgのドライアイスが昇華して-15℃の炭酸ガスになるまでの呼吸熱量KJ/kg

計算例 -1

-20℃に予冷されている冷凍食品を容量12Lの発泡箱で6時間輸送するときのドライアイスの必要量を計算します。
なお、外気温は30℃、発泡箱は厚み25mm、発泡倍率は60倍とします。

K(熱貫流率)= 4.51KJ/m2hr℃ A(伝熱面積) = 0.47m2 ΔT = 50℃(30℃-(-20℃)) Hr(輸送時間)= 6時間 発泡箱外寸法 = 縦350mm×250mm×250mm 発泡箱内寸法 = 縦300mm×200mm×200mm

上記の計算により6時間の輸送で必要となるドライアイスの必要量は1.0kgとなります。なお、実際の輸送時にかなり複雑な熱移動があるため、必ずしもこの計算結果通りにいくとは限りません。使用にあたっては、この計算方法を参考にして必ずテスト適正数値を確認してください。

〈発泡箱〉
K(熱貫流率)の目安
発泡倍率 30倍 40倍 50倍 60倍
●発泡箱 厚み20mm の場合: 4.61 4.87 5.12 5.36
●発泡箱 厚み25mm の場合: 3.86 4.08 4.3 4.51
●発泡箱 厚み30mm の場合: 3.31 3.51 3.7 3.89

(単位:KJ/m2hr℃)

計算例 -2

5℃に予冷されているチルド品3,000kgを4t保冷トラックで12時間輸送する場合のドライアイス必要量を計算します。
なお、外気温度は30℃、コンテナ重量は1t、コンテナ断熱材厚みは75mmで外気温度と同じ温度になっているものとします。

K(熱貫流率)= 1.67 KJ/m2hr℃ A(伝熱面積) = 49m2 △T = 25℃(30℃-5℃) Hr(輸送時間)= 12時間℃, コンテナ重量 = 1000kg C = 1.05/kg℃ (コンテナ比熱)

輸送時間12時間のためドライアイス1個の大きさは4kg。したがって、クラフト 紙で包んだ4kgの大きさのドライアイスを15個(60÷4)投入すれば良いことになります。なお、実際の輸送時にかなり複雑な熱移動があるため、必ずしもこの 計算結果通りにいくとは限りません。使用にあたっては、この計算方法を参考にして必ずテストにより適正数値を確認してください。

〈コンテナ〉
K(熱貫流率)の目安
●断熱厚み100mmの場合:1.26 KJ/m2hr℃
●断熱厚み 75mmの場合:1.67 KJ/m2hr℃
●断熱厚み 50mmの場合:2.52KJ/m2hr℃
A(伝熱面積)の目安
●1t車:約18m2 ●2t車:約27m2 ●3.5t車:約40m2
●4t車:約49m2 ●6t車:約67m2 ●8t車:約80m2
●10t車:約94m2